黒田緩和で始まったアベノミクス相場は5月の高値(15,942円)を示現して以降、方向感のない展開が続いている。自分なりに(様々なレポートにも書かれているが・・・)思うところがあるので、今回考えをまとめてみた。
まず、年前半はアベノミクスへの期待から海外投資家が大量の日本株を購入し15942円まで高値を更新した。しかし、急すぎた上昇への利益確定(+先物売りによる更なる利益確保)から、一時相場は下落。アベノミクスへの期待が維持されるのであるならば、米国の財政不安やQE3の縮小時期を巡る思惑はあるにせよ、10月以降の好決算を背景に再び上昇傾向を辿るように感じられるが、実際にはそのような状況は見らていない。
これは、単にアベノミクスへの期待が海外投資家を中心に剥落してきている可能性があるからだと考えられている。
海外投資家は、アベノミクスでは金融緩和に加え、1.人口動態の解消(少子化・移民制度改革)、2.規制緩和(農地改革等)に期待を置いていたが、どちらも既得権益に邪魔をされ解決の目処が立っていない。
現在は、円安や公共事業の拡大、消費増税前の駆け込み需要などにより、内需外需企業共に好決算が続いているが、上記の問題を解決出来ない限り長期的な成長は期待出来ない。つまり、今期だけの好決算では長期的視点の投資家はなかなか買いを維持出来ない状況なのではないか。
そして、海外で表立って言われていないが、最大の注目となっているのは膨大な財政赤字である。大胆な金融緩和により日銀が国債を大量に購入している結果、国債は低利(10年0.6%程度、10月現在)で安定しているが、日銀が掲げる物価2%に近づく際には、国債はいったいどうなっているのだろうか?誰も想像が出来ない。国債が物価に比例して利回りが上昇するような大量の売りが生じれば、日銀だけの買いではもはや価格(低利回り)を維持できず国債の大暴落などが現実化する懸念がある。
こういった不安が払拭されていないため、6月以降上昇下降を繰り返す相場となっているのではないか?
逆に言うと、日本株が上昇するためには海外投資家の期待を高められるよう、
1、少子化対策及び移民制度改革
2、規制緩和
3、法人税減税
4、財政健全化政策
5.etc
などが重要になってくるのでしょうね・・・
最後まで読んでいただいた方、ありがとうございます。
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